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help リーダーに追加 RSS 関根眞一「となりのクレーマー」(中公新書ラクレ)

<<   作成日時 : 2008/01/06 18:37   >>

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 関根眞一「となりのクレーマー」(中公新書ラクレ)を読了。モンスターペアレントという言葉が一般的になったのは、ここ1年ぐらいのことだろうか。学校に対して理不尽な要求を行う保護者を指すのだそうだ。これに限らず、自分の権利を声高に叫ぶ風潮が日本社会にまん延している気がする。

 はるか昔に大学の法学の授業で、イェーリングの「権利のための闘争」をテキストにした講義を受けたことがある。各人が自分の権利を法廷で争うことが、法を整備することにつながるという内容だった。したがって、権利を主張することは自分のためだけではないということだ。しかし、当然のことだが、理不尽に権利を振りかざしても合理的な法整備には結びつかない。

 この本ではクレーマーをこう定義している。
快楽として「困らせよう」としている人
大きく常識を逸脱し、度を超えて意見をする人
詐欺行為に近い行動で金品を求める人

 また、「まともな苦情」は企業にとって必要な情報であり、「まともな苦情者」を「クレーマー」にしてはいけないとも説いている。

 私もクレーム対応のための研修を受けたことがあるが、金品の要求をともなう苦情がクレームであるとの説明に納得できなかった記憶がある。かように、「まともな苦情」とクレームの境目を明確にすることは難しい。

 著者のように「お客様相談室」ではないが、私も比較的多く苦情を聞かなければならない部署に在籍したことがある。そのときの経験では、苦情(クレーム)を繰り返す人たちは、問題を解決したいというより苦情(クレーム)を言い続けたい、あるいは聞いてもらいたい欲求があるのでは、という印象を持った。
 また、相手によって解決策が違うということも感じた。話をよく聞くことが解決につながることもあれば、強気に出てきちんとこちらの主張を述べることが解決につながることもあったからだ。

 短気な私にはつらい仕事だったが、著者の言う「苦情学は人間学」には納得できる。しかし、対応が相手の「人間」によって異なるということは、すなわちマニュアル化することの難しさと同義なので、対応策を説こうというこの本の意義と反することにもなるのだが。

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2008/02/01 10:55

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